続・錯信帯(さくしんたい)

前回に続いて、帯の長い人の帯を短くするため、どうすればよいか考えてみました。

帯の長い人
意思決定ができない。あるいは、したくない。
できることなら先延ばしにしたい。そこから逃れようとするから、戸惑ったり、迷ったりするのだと気づきましたか?
 錯信帯の長い人は、意思決定の仕組みを理解し、決定がより前向きに、迅速に、できるようになるコツを覚えればよいと思います。

意思決定とは、2つ以上の選択肢の中から、1つを選ぶ作業です。当然、選択するには葛藤(conflict)があります。迷ってあたり前、迷わなければ意思決定になりません。みずからの立場、リスクや前例のありなし、過剰な依頼心、思い込み、失敗への恐れ、コスト意識など、葛藤の要因は様々です。

決定すると同時に責任が発生します。決定する事項が大きければ大きいほど、責任は重くのしかかってきます。だから、ついつい帯を長くしてしまうのです。それが悪い癖になっていきます。
意思決定は自由に意思が使え、結果に対してチャレンジできる大きなチャンスです。自分を試すときです。あなたが会社に勤めているなら、まず、小さい意思決定からはじめて、試してみたらいかがですか。
失敗は帯の短い人でも葛藤するでしょう。ただし、短い人は失敗しても、すぐ軌道修正をします。これも意思決定そのものなのです。しかも、何度でも修正出来ます。私など、「恥をかく、汗をかく、失敗する」の連続で自信を付けたようなものです。

さらに奥の手を使って、決定するには、2つの側面を知っておくと良いと思います。
意思決定の判断の仕方2
タンジブル(見えるツール)を疑う
タンジブルな「見えるツール」とは、統計(すでに過去)、情報(正しいかどうかわからない)、アドバイス(信用に値するかどうか)知識(偏っていないか)など、はなはだ、心もとないものです。ツール自体は役立つこと間違いなのですが、疑ってかかる必要もあります。人の意見も大いに参考になりますが、意図的に作られるニセ情報もあります。疑うのは嫌なことですが、良い決定をするにはやむを得ません。見えるからといって鵜呑みにしてはいけません。よく検討してから使いましょう。

インタンジブル(見えないツール)
個人的なビジョン(価値観)や経験や直感といった抽象的なものも大切なツールです。これなしでは、あなたらしいオリジナルな決定にはなりません。
直感は、でたらめではありません。脳科学では、判断の大切な要素とされ、世の中の80%はこれで決まるという説もあります。しかも直感は経験が煮詰まったものであって、過去の経験が大いに役立っています。
2つの側面を融合させて、より独創的な発想で、ポジティブな気持ちをもって決定すると納得がゆくと思います。
「まあ、当面これで行くか」「これなら、無難だろう」「他社から、そんなに外れていないし」「あの人もやっているし」などと考えるのはもってのほか。「この件は次回に検討します」「来年度に盛り込む予定です」など、こんな言葉は責任から逃れる方便。毎度も聞かされれば、ウンザリです。ネガティブな言葉は使わない、それだけでも、帯は長くなりますから。
錯信帯は個人的な問題だけでなく、企業や、政治の世界、国際関係においても使えるツールです。錯信帯の帯が、やや長い日本人は、ちょっと注意です。

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プロフィール

山川 和子

Author:山川 和子
世界的ブランド「フェイラー」創業者 山川和子が起業家になりたいあなたへ「私の経験」から語れることをお伝えしましょう。

ビジネス成功へのキーワード「インタンジブル」(無形の力)を使って理論的、かつ実践的に学び、「成熟した人格」「感動的な人生を送るための手腕」「文化的な富裕」を同時に身に着けられることでしょう。

  <独ホーエンベルク>
YSH山川高齢者施設財団
「住みよい街」ホーエンベルク財団

日独で執筆&講演活動中 

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